日本語の語源を知る 〜目からうろこの語源書〜

プロフィール: 江 副 水 城(えぞえ みずき)、 出身地:熊本県 、学歴: 東京大学 法学部卒 、 趣味:麻雀、言語研究 、著書:『魚名源』 『鳥名源』 『獣名源』 『蟲名源』 『草木名の語源』

神輿を担ぐときの掛声である【わっしょい】の語源

お祭りで神輿(みこし)を担ぐときの掛声は、大昔から「ワッショイ、ワッショイ」といってきました。神輿はけっこう重いので担ぐのに気合を入れるためもありますが、祭を盛り上げるための掛け声でもあります。ところが、なぜワッショイというのか、大昔から…

【にっぽん】の語源 〜「日本」をニッポンと読む理由〜

我が国の国名は古くは漢字で「倭」と書かれ「和」とも書かれたりしましたが、倭や和はワと読んだとされています。倭は芝那(支那)の魏人が当時の日本を指した他称、和は日本人が自国を指した自称であり倭や和をワと読むのも自称です。 その後、大和、日本な…

かごめ唄【かごめかごめ】の語源

漢字では、籠目籠目と書かれ、その歌詞は次のようになっています。 籠目籠目 籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ この歌は、特に、女性が子どもの頃に、友だちと遊んだときの懐かしい思い出のこもった遊戯歌(あそび…

【かぐや】姫の語源

竹取物語という説話の主人公は、眩(まばゆ)いばかりの美しいお姫さまです。竹取物語は、平安時代に書かれ、現存する説話の中で最古のものと位置付けられています。 この説話は、今昔物語にも「竹取翁が竹林で女児を見付けて養育した話」として語られていま…

浦島【うらしま】太郎の語源

漢字では、浦島太郎と書かれます。海辺の砂浜で子供たちに苛められていた亀を助けたら、そのお礼に竜宮城に案内され、乙姫様のたいへんなおもてなしを受け、夫婦になって日々を楽しく過ごしますが、三年経った頃に故郷が恋しくなり、いとまを申し出て、開け…

【ねぶた・ねぷた】祭の語源

青森ねぶたは、勇壮で美しい巨大な人形灯篭を中心に踊り手たちが一塊(ひとかたまり)となった数十組の集団が街中を練り歩く、全国的に有名な夏の行事で、八月の上旬に行われます。このような有名な行事ですから、まずは、「ねぶた」とはどういう意味なのか…

博多【どんたく】の語源

博多どんたくは、江戸時代の学者である貝原益軒著の筑前国続風土記によれば、平家の全盛時代であった1179年(治承3年)に挙行された松囃子(まつばやし)が、引き継がれて発展変化したものとされています。 松囃子とは、正月に、芸人や村衆・町衆・侍衆…

【よさこい】の語源

よさこい節の原歌は、土佐地方で古くから親しまれていた歌のようで、それを、土佐在住の作詞作曲家であった武政英策氏が「南国土佐を後にして」という曲名で再編作詞し、ベギー葉山という美人女性歌手の歌唱で大ヒットして、日本全国に広く知られるようにな…

【あんぽんたん】の語源

アホ、バカ、マヌケなどと同じような意味の言葉に、アンポンタンやアホンダラという言葉があります。 漢語には、これらと同じような意味の言葉があり、それは、一音節読みしたときの渾蛋(ホンタン )や笨蛋(ペンタン)です。渾蛋は、読みが同じ読みの混蛋…

【あだな】の語源

一世を風靡した有名な流行歌に「お富さん」というのがあり、その歌詞は「アダナ姿の洗い髪、死んだはずだよお富さん、生きていたとは お釈迦様でも知らぬ仏のお富さん えっさほー えーんやらや」になっています。この「アダナ姿」とは、どんな姿でしょうか。…

【あみだくじ】の語源

アミダクジとは、その先の結果が隠された人数分の線を引いて、各人がなんらかの順序で一本の線を選んで、その引当てた結果を得る、または、その結果に責任をもつというクジ引です。 現在では、線と線との間に各人に適宜に横線を引いてもらい、縦横の線が交差…

【あやふや】の語源

アヤフヤは、とても頻繁に使われる言葉です。しかしながら、おおよその意味は分かっていても、さて、どうしてこのような言葉ができたのか、どうして仮名でしか書き表せない言葉なのかなどの疑問が湧いてくると、それを解明するのは、かなり難しいのです。 こ…

【あべこべ】の語源

アベコベは、物事の順序・位置、物事に対する意見・考え方等が、本来のものと、逆さまであることを表現するときなどに使われます。 例えば、「前と後がアベコベだよ」、「その考え方は、アベコベではないか」などと使います。したがって、アベコベのアとコと…

【あいさつ】の語源

「お早うございます」、「今日は」、「今晩は」、「さようなら」などを相手に対していうことを「あいさつ」といいます。 漢字では挨拶と書き、時候の挨拶、新任の挨拶、初対面の挨拶、披露宴の挨拶などいろんな挨拶があり、挨拶状などとも使います。 一音節…

【さようなら】の語源

「さようなら」という言葉は、英語ではgood-bye(いつも、お元気で)の他にsee you again(また、会いましょう)、ドイツ語ではauf wiedersehen(また、会いましょう)、中国語では再見(また、会いましょう)となっています。 日本語の「さようなら」は、「さ…

【こんにちは】の語源

「コンニチハ」、「コンバンハ」は、 英語では、good afternoon、good evening、 ドイツ語では、guten tag、guten abend、 中国語では、午上好(ウーシャンハオ)、晩上好(ワンシャンハオ)などといい、直訳すると、いずれも「よい午後ですね」や「よい夜で…

【ありがとう】の語源

アリガトウは、感謝の気持を表現するときに使う言葉で、英語のサンキュー(thank you)、ドイツ語のダンケ(dan ke)、フランス語のメルシー(mer ci)、 ロシア語のスパシーバ(Спасибо)、中国語のシィエシィエ(謝謝)の意味です。 一音節読みで、盎はア…

【はないちもんめの語源】

「ハナイチモンメ」という題名の童謡があり、その歌詞は、普通には、次のように書かれています。 勝ってうれしい 花いちもんめ 負けてくやしい 花いちもんめ あの子が欲しい あの子じゃ分からん この子が欲しい この子じゃ分からん この歌における「花いちも…